ギリシア哲学への招待状 愛知哲仁 An Invitation to Greek Philosophy

ケータイ刑事の銭形姉妹の名前

愛、泪、舞

愛、泪、舞。 何のことだかわかりますか。……。そうそう、それ。『ケータイ刑事(でか)銭形*』というテレビ・ドラマをやっている。BS-i というテレビ局がつくっているらしいのですが、この辺の話は、皆さんの方が知っていると思うのでやめておきます。

「泪」とはどういう意味だ?

その番組で、刑事役として登場するのが、銭形姉妹。長女が愛(あい)、次女が泪(るい)、三女が舞(まい)。放映順は、愛、舞、泪。泪は2シーズン続いた。

私が気づいたのは新聞の番組欄。「愛」や「舞」も目にしていた。でも、「愛情」や「ダンス」についての番組は珍しくない。気にもなりませんでした。「泪」。と1文字だけ書かれている番組表を見たとき、非常に気になりました。「何の番組なんだ?」と。「なみだ?」。普通「涙」と書くことが多いのに、この「泪」には惹かれました。

漢字一文字のひらがな2文字

観てみたら、何のことはない主人公の名前だったんです。「泪」は「るい」と読むらしい。さかのぼって、姉妹の名前も判明しました。そして、この3人の名前には、共通点があることに気づきました。

  1.漢字1文字である。
  2.ひらがなで書くと2文字である。
  3.ひらがなの2文字目は「い」である。

つまり、「*い」という読みで、漢字1文字の名前であるということが共通点なのです。そして、こともあろうに、四女までいることを知ってしまったのです。知った時点で調べれば、四女の名前も分かるようでしたが、私は予測してみたい衝動に駆られたのです。

銭形家の四女の名前の検討

はい、そこの君たち。笑わないように。かなり真剣だったのです。検討してみることにしました。

あ行

「*い」の*の部分に、「あ」から順にひらがなを当てはめていくことにしました。「あい」、これは長女の「愛」。「いい」。名字なら有名なのがありますね。そう、それ。安政の大獄の彦根城主。井伊家は徳川譜代の中で最大の大名だったんだ。井伊の赤備えといって……。「うい」、フランス語のはい(Oui)では無い。宇井という名字はあるかも。「えい」、「映」「英」「栄」。ちょっとなさそう。「ひで」とか読ませたり、「栄子」とつける名前は普通。「おい」、笈の小文(おいのこぶみ)は、芭蕉の俳諧紀行。

か行

「かい」、え〜と、「貝」「海」。三女までの名前が、女の子として普通にありそうな名前なので、「かい」はなさそう。貝が犯人にパクッと食いつく必殺技はおもしろそうですが……。「きい」。「くい」。「けい」、これはありそう。「啓」「慶」「景」「恵」。「刑」というのはかわいそうか。「こい」、いいねー「恋」。でも、「愛」という名前は多いけど「恋」という名は珍しいわな。ん〜。あっ、そうなの。君も「愛」なのね。

さ行

「さい」、これは動物のサイを連想するから苦しい。陳(ちん)、蔡(さい)という中国の春秋時代の王家はあったが……。「しい」、ん〜。「すい」、「水」「推」。ぱっとしないね。「せい」、「聖」。これはいいかもしれないね。「そい」、ん〜、漢字が出てこない。「沿」「添」では、何か添え物の脇役っぽい。

た行

「たい」、「体」「鯛」、却下。「ちい」、これもない。「つい」、が缶が悪い。「てい」、これも。「とい」、ないない。

な行

「ない」、ないない。「にい」、ない。「ぬい」、ひらがなだったらありそうだが「縫」ではどうか。裁縫の糸と針で相手を逮捕する。あるかもしれないな。「ねい」、やめとこう。「のい」、これもない。

は行

「はい」、「ひい」、「ふい」、「へい」、「ほい」。間が抜けてる。

ま行

「まい」、これは「舞」。三女だ。「みい」、ピンク・レディじゃないんだから……。へ〜、ピンク・レディを知らない子がいるんだな。「むい」、ないない。「めい」、う〜ん、二字なら「芽衣」なんてあるかも知れないが、「盟」ではキャラクターがつくりにくい。「もい」

や行

「やい」、一字の漢字で何かあるかな〜? 「ゆい」、これは普通にありそうな名前。「唯」「結」「由」。これかも知れない。必殺技は何だろう? 「よい」、「良」というのは、ばからしい。

ら行

「らい」、こんなのはないだろう。女の子の名前としてはいかめしい。「りい」、これもない。「るい」、これは次女の「泪」。必殺技は「なみだ」。「れい」、これもありそう。「令」「礼」。命令したり、お辞儀したりして捕まえる。そんな馬鹿なことはない。「麗」。この漢字もいいが……。「ろい」、漢字が思い浮かばない。

わ行と「ん」

「わい」、ふざけている。「んい」、それはない。

予想発表

締まる、悪の予感

以上の検討の結果。「ゆい」、漢字は「結」に決定。必殺技は、ベルト代わりに腰に巻いている紐(ひも)を取って、それを犯人の体に結ぶ。決め言葉は「締まる、悪の予感」。

ところが……

銭形雷

ところが、どうも外れたようなんだな。BS-iの番組欄を見ると、「銭形雷」と書かれているんだ。「らい」だな「らい」。必殺技は「電気」。かみなりだろう。

言い訳をするようだが、「らい」はチラッと「雷」を考えたんだ。でも、そんな、いかつい名前は、女の子にはかわいそうだろ。何しろ、お姉ちゃんたちが、愛、泪、舞だから。

学問(?)は続く

このように、検討は徒労に終ることもある。それでも、疑問に思ったり、法則性に気づいたときは、検討してみることは、決して無駄にはならない。


残念ながら、愛知講師の言っていることには誤りがあった。四女は「雷」ではなく「零(れい)」であった。数学の天才で0という数字に関係があるというのだ。

「雷(らい)」というのは、四姉妹の従姉妹(いとこ)なのだそうな。カミナリを武器にして犯人を捕まえるという。フォークギターをかき鳴らし「ライライラライ」と歌うという。谷村新司か?

「海」というのもいるらしい。「うみ」ではなく「かい」と推察される。何と言っても講師の予測した「*い」の原則は当たっているようだから。


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『饗宴』プラトン著
久保勉訳 岩波文庫
1982/08 \525
Amazon.co.jp   楽天ブックス  悲劇詩人アガトンの優勝祝賀の席で、参加者5人が愛(エロス)についての持論を語る。取りはソクラテス。
 プラトニック・ラヴと呼ばれる理想の愛とは?



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参考文献
『ギリシア神話を知っていますか』
阿刀田高著 新潮社
 ギリシア哲学をより深く理解するために。
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参考文献
『想像と幻想の不思議な世界』
マイケル・ページ著 ロバート・イングペン画 教育社
 現実にはありえないものについて。
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参考文献
『饗宴―“愛(エロス)”をめぐる七つの話』プラトン著
プラトン著 多田建次編集 多田広子訳
鳥影社 1999/05 \1,470
Amazon.co.jp  楽天ブックス



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