ギリシア哲学への招待状 愛知哲仁 An Invitation to Greek Philosophy

ソクラテス関連人物

気が向いたら加筆(期待しないで)

アガトン(アガトーン)

B.C.448(-446)〜401。アテナイ(アテネ)の悲劇詩人。
ティサメノスの息子で、美貌の誉れ高かった。30歳前後と思われるB.C.416の悲劇競演会で優勝した。翌日の饗宴が、プラトンの『饗宴』生んだ。
B.C.408-7 に、マケドニアのアルケラオス王に招かれ、以後マケドニアで暮らす。B.C.401頃、マケドニアで没。
『饗宴』内の発言をみると、脚韻をそろえたり、伝統的な言葉を引用したり、弁論術が駆使されている。ここから、ゴルギアスやプロタゴラスなど、ソフィストの影響を受けているとされる。

アポロドロス(アポロドーロス;アポルロドロス)

激情型の熱心なソクラテス崇拝者。アテナイ東方約一時間のところにある古い漁師町バレロン(バレーロン)の人。
『饗宴』では、語り手として登場する。
『弁明』には、30ムナの罰金の保証人として、プラトンやクリトンらとともに名前が挙げられている(38b)。
『パイドン』では、ソクラテスが毒杯を飲み干したとき、真っ先に大声を出して泣き出し、それにつられてみんなも泣き出している(117d)。

アリストデモス(アリストデーモス)

狂信的なソクラテス崇拝者で、単純素朴な人物。
何から何までソクラテスの真似をしようとした。
『饗宴』では、語り手のアポロドロスに話を教えた人物となっている(174a)。饗宴に向かうソクラテスに偶然出会ったアリストデモスは、ソクラテスに誘われアガトンの屋敷へ向かう。ところが、ソクラテスの例のダイモンが現れ、ソクラテスは隣家の門口で固まってしまう。仕方なく、アリストデモスは一人で、アガトンの饗宴に参加する。

アリストパネス(アリストファネス;アリストパーネス)

B.C.(450-)445〜385。アテナイ最大の喜劇作家。
『女の議会』『女の平和』など11篇が残る。皮肉な語り口ながら、平和主義を表す。『雲』では、ソクラテスをソフィストの頭目のようにとらえ、ソフィストをからかった。
『弁明』では、ソクラテスの告発の原因を作った、と発言されている。そして、ソクラテスは、それをデマだと弁明している(19b,c,d)。
『饗宴』では、人間の先祖は、二人がくっついた状態だったが、神の怒りに触れて、真っ二つに切断された。そして、引き裂かれたもう一つの体を求める。これが愛だ。さらに二人は溶け合い一つになったと感じる。これは大昔の体を思い出しているからだ。喜劇作家らしく、このように述べている。(189c〜193d)

アルキピアデス(アルキピアーデス)

名誉・富・才能・容姿、すべてに恵まれた人物。
シチリア遠征を主張。遠征中にスパルタへ逃亡。のち、アテナイに戻り、政界に復帰するも、すぐに失脚。
クセノポンの『ソクラテスの思い出』によると、ソクラテス告発の隠された原因は、彼がソクラテスの弟子であったということ。
『饗宴』では、ソクラテスの話が終わったとき、酔った(振りをした)アルキピアデスが登場し、ソクラテスを賛美する。


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参考文献
『饗宴』プラトン著
久保勉訳 岩波文庫
1982/08 \525
Amazon.co.jp   楽天ブックス  悲劇詩人アガトンの優勝祝賀の席で、参加者5人が愛(エロス)についての持論を語る。取りはソクラテス。
 プラトニック・ラヴと呼ばれる理想の愛とは?
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